琵琶湖①

琵琶湖にまつわる話はたくさんありますが、まずは簡単に琵琶湖の概要をご紹介します。

琵琶湖はその昔、富士山が噴出し、一夜にしてその華麗な姿を現したと同時に、この満々と水をたたえた湖が出現したという伝説があります。

それはさておき、この湖は土地が陥没して出来た構造湖のひとつで、滋賀県の約6分の1 の広さを占める我が国最大の湖です。また世界の湖の中でもバイカル湖、タンガニーカ湖に次いで3番目に古い古代湖であるとされています。

昔は鳰海(におのうみ)、淡海(あわのうみ)といわれていましたが、形がちょうど楽器の琵琶に似ていますので、琵琶湖と呼ばれるようになりました。 また浜名湖を遠い江と書いて、とおとうみと呼ぶのに対して、近い江と書いておうみと呼んだのが、国の名前となったのです。

琵琶湖は、周囲約240キロ、最大水深約104mで、総面積約670k㎡あります。この水で育てた近江米や、コイ、フナ、ウナギ、鮎など60種に及 ぶ琵琶湖産の魚類など、滋賀県は琵琶湖によって食料王国と呼ばれてきました。

湖岸の変化は少ない湖ですが、竹生島をはじめ、多景島、沖の島、白石島など、土地が沈む時に残された島々が浮かび、昔より風景の美しさで知られ、周 辺に史跡名勝の多い湖です。

近江八景は中国の洞底湖の瀟湘八景(しょうしょうはっけい)にならって、明応9年、土御門天皇の時に選ばれました。

石山秋月(いしやま の しゅうげつ) – 石山寺
勢多(瀬田)夕照(せた の せきしょう) – 瀬田の唐橋
粟津晴嵐(あわづ の せいらん) – 粟津原
矢橋帰帆(やばせ の きはん) – 矢橋
三井晩鐘(みい の ばんしょう) – 三井寺(園城寺)
唐崎夜雨(からさき の やう) – 唐崎神社
堅田落雁(かたた の らくがん) – 浮御堂
比良暮雪(ひら の ぼせつ) – 比良山系

を近江八景といいますが、現在では矢橋、粟津、唐崎にはその面影もありません。代わりに国定公園にふさわしい風景美として、1945年新たに公募に よって選ばれたのが琵琶湖八景です。

暁霧 – 海津大崎の岩礁(高島市)
涼風 – 雄松崎の白汀(大津市)
煙雨 – 比叡の樹林(大津市)
夕陽 – 瀬田・石山の清流(大津市)
新雪 – 賤ヶ岳の大観(木之本町)
深緑 – 竹生島の沈影(長浜市)
月明 – 彦根の古城(彦根市)
春色 – 安土・八幡の水郷(近江八幡市・安土町)

また琵琶湖の水は昔から八百八水といわれ、野洲川、愛知川、姉川、安曇川など大小無数の河川が流れ込んでいますが、琵琶湖より流れ出る川は2つで、 ひとつは天然の川、瀬田川で、もうひとつは人口の運河、疎水です。灌漑用に発電に飲料水にと琵琶湖の水は沿岸の人々に利用されています。

また普段は静かにさざ波立てる琵琶湖ですが、時として吹き下ろす比良おろしの風にあおられて、悲しい事故を生むことがあります。
昭和16年 4月6日、旧制第四高等学校のボート部の生徒11人が練習中に、突如として起こった強風のためボートが転覆し、遭難水死するという悲しいお話がありまし た。
彼らの死を悼んでつくられたのが、琵琶湖哀歌です。

遠くかすむは彦根城
波にくれゆく竹生島
三井の晩鐘 音たえて
なにすすり泣く  浜千鳥

瀬田の唐橋 こぎぬけて
夕日の湖に 出て行きし
雄々しき姿よ 今いずこ
ああ 青春の 唄のこえ

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