栗東IC-竜王IC周辺

名神高速道路上の栗東ICから竜王ICの間の風景、主な見どころを紹介します。

野洲川

名神高速道路、栗東ICを名古屋方面に約3キロほど進んだところで野洲川を渡ります。この野洲川を渡る辺りで、前回紹介した三上山を間近に眺めることができます。(正面左)

野洲川は滋賀県を代表する川のひとつで、琵琶湖へ流れ込む川の中では最長です。鈴鹿山脈の主峰・御在所山を源とし、途中JR草津線、国道1号線と平行して流れ、守山市北部で琵琶湖に注ぐ、全長64キロの川です。

滋賀県守山市

石部宿

野洲川橋を渡る時、野洲川と一緒にJR草津線、国道1号線を横断します。国道1号線は昔の東海道に当たり、川に沿って上流(右)に少しいった所にかつての宿場町・石部宿があります。古くは磯部とも言い、「白真弓 石部の山の 常磐なる 命なれやも 恋ひつつをくむ」と万葉集に歌われています。また浄瑠璃「桂川連理柵」(かつらがわれんりのしがらみ、通称:桂川)のお半・長右衛門でも知られたところです。

浄瑠璃はちょっと・・・という方は落語の「胴乱の幸助」で、お半・長右衛門がパロディ版として登場してきます。桂米朝さんや桂枝雀さんの十八番なんだそうですが、最近は桂文珍さんの十八番でもあるそうです。探してみたらニコ動にありました。
ニコニコ動画 桂文珍「胴乱の幸助」のページ(会員登録が必要です)
お半・長右衛門関係が出てくるのは後半になってからです。

桂文珍14「胴乱の幸助」「老楽風呂」

もっとも浄瑠璃のあらすじを「胴乱の幸助」だけで理解することは難しいので、帯屋長右衛門の屋敷があった場所で蒲鉾店を営む茨木屋さんのホームページにあらすじが紹介されていますので、そちらをご覧ください。

石部の街並み(滋賀県提供)

守山市

野洲川の下流、琵琶湖に面した町を守山といい、古くからゲンジボタル発生の地として知られ、大正13年に天然記念物に指定されましたが、現在は工場の廃液や農薬で全滅してしまいました。
また昔、ここは比叡山の山を守る人が住んでいたので守山と名付けられたそうです。

江戸時代には守山宿として「京立ち守山泊り」と言って、多くの旅人でにぎわった中山道の宿場町でした。今も旧中山道には昔ながらの家並みが残っています。

守山市には佐川美術館、勝部神社などがありますが、総理在任期間がわずか69日という短命であった、故宇野宗佑元首相の生家も残っています。榮爵(えいしゃく)という名前のお酒で知られる造り酒屋、宇野本家です。

JR草津線

草津線はJR西日本が管理する路線で、三重県伊賀市の柘植駅と滋賀県草津市の草津駅を結び、全長36.7キロ、忍者の里・甲賀を走る全線単線の路線です。

かつては急行、快速も走っていましたが、現在は普通列車のみで直通列車がないため、名古屋への距離は草津線を利用する方が短いのですが、時間的には長くなってしまいます。
ただし、伊勢参拝の団体列車や修学旅行列車などの貸し切り列車は、関西本線に接続して直通で走ることもあります。

祇王と祇王井川

三上山の麓に祇王井川が流れます。小さな流れの川ですが、この川は「平家物語」のヒロイン・祇王、祇女の努力で出来た川です。

この姉妹は江部(えぶ)の荘司・橘時長の娘で、父時長が北面の武士として保元の乱で討ち死にした時、祇王4歳、祇女3歳でした。後、祇王16歳の時、母、妹とともに京へ出て平清盛の目にとまって寵愛を得、母子3人が厚い扶養を受けることになりました。

「そなたに望みがあるなら申せ、なんなりと得て使わすほどに」と、清盛が鼻の下を長くして言ったとき、「私の在所は琵琶湖を近くに見ながら、水不足に悩んでおります。野洲川から水を引けるようにしてくださいませ。」といいました。いかにも近江女らしい現実的な要求です。土木工事の好きな清盛はすぐ承知し、江部庄から野洲川まで12キロ、幅6m、深さ6mの用水路を掘らせました。これが祇王井川で、800年後の今日も昔のまま清流が走り、潅漑に役立っています。村人は祇王堂をつくり、今も祇王、祇女と母の3人の像が安置されて、農民の感謝の的となっています。

(祇王は仏午前の出現で清盛に捨てられ、嵯峨野の往生院(祇王寺)で尼となる。建久5年、7月15日没。38歳)

滋賀県希望ヶ丘文化公園

三上山の東側から竜王ICの手前まで、名神高速の北側(左手)には希望ヶ丘文化公園が広がっています。
東西約4km、南北約1km、面積416ヘクタールに及ぶ総合文化公園で、文化ゾーン、野外活動ゾーン、スポーツゾーンの3つに分けられており、宿泊・研修、キャンプ・野外活動、野球場、陸上競技場、テニスコートなどの施設があります。
例えば屋外テニスコートなら1面2時間2520円で借りることができます。(滋賀県居住者なら半額)

希望ヶ丘文化公園スポーツゾーン(滋賀県提供)

文化ゾーンにある宿泊研修施設「青年の城」は名神高速道路からも一瞬見えます。(変わった形の建物です)大人一人一泊1940円(滋賀県居住者は半額の970円)という超低価格ですが、6人定員の2段ベットが一番小さい部屋なので、個人利用には向いていないかもしれません。(私の子供の頃からあるので古いです)

この希望ヶ丘文化公園は関西一円の小中学校の宿泊キャンプや遠足に利用されることが多いところです。学校団体のような多人数の団体には、低料金で大勢収容できるのでうってつけの施設です。個人・ファミリーの利用もできますので、気になる方は滋賀県立希望ヶ丘文化公園のサイトをご覧ください。

鏡山

希望ヶ丘文化公園の文化ゾーン北側に高さ385mの鏡山があります。
天日槍(アメノヒボコ)が新羅国から帰化し、この山に鏡をおさめたので、鏡山と名が付いたそうです。山の北は古く東山道の宿駅として栄えた鏡の宿がありました。
太平記の「俊基郷東下り」の一節に「鏡の山はありとても 涙にぬれて見えわかず」と紹介され、古くより歌によまれた鏡山は、源義経の遺跡としても知られています。

義経がまだ舎那王(しゃなおう)といって京都の鞍馬山にいた頃、自分が源氏の子孫であることを知り、金売吉次に従って鞍馬山を下り、平家打倒の決意をして欧州に向かう折り、この鏡の宿に着きました。道中の安全のため、烏帽子屋五郎太夫の家を訪れて源氏の烏帽子をあつらえ、その夜たったひとりで近くの池の水をくみ、前髪を落として、自ら源九郎義経と名乗ったのです。今も義経元服の池があります。

義経元服の地(滋賀県提供)

竜王IC

近江八幡、安土、水郷めぐりなどの観光の際によく利用するICです。竜王ICから近江八幡中心部、水郷めぐりまで約20分です。八日市ICを利用すると約40分かかるので、東からの場合は彦根ICか、この竜王ICの方が便利です。

なお、2011年夏に竜王IC近くに三井アウトレットパーク滋賀竜王(仮称)がオープン予定です。約150店舗が入った三井アウトレットの中でも3番目の規模となるそうで、竜王IC付近の渋滞が心配されています。

ドラゴンハット

竜王ICの近くにドラゴンハットという平成8年8月にオープンした運動施設があります。
名神高速道路からは竜王ICをすぎて間もなく右手前に見えます。(上り線)
見た目はドームや大型体育館のように見えます。ただし、いわゆる屋内施設ではありません。ドラゴンハットは屋外競技を行う多目的グラウンドを屋根で覆い、雨天時の利用を可能にする施設で、周囲には壁を設けずに、開放状態とした半外部空間となっています。
天井の高さ最高23.0m、グラウンド面は約6,700平方メートルの広さで、真砂土と使用、屋外でのスポーツ競技を中心に、イベントなど幅広い多目的利用ができる施設です。
一帯はこのドラゴンハットやテニスコート、スポーツセンターを備えた竜王町総合運動公園となっています。

ドラゴンハット内部(滋賀県提供)

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