六甲山地の遠望

尼崎市から西宮市へ進んでいくと、正面に六甲山地が近づいてきます。

一番手前には西宮市のシンボルともいえる、甲山があります。こんもりとお椀を伏せたような山容で、すぐにそれとわかります。

甲山

高さ309m、六甲山系の一番東の山として知られています。昔、神功皇后が六甲山にかぶとを埋めたという伝説にちなみ、また形がかぶとに似ているところから甲山(かぶとやま)と呼ばれるようになりました。

甲山の中腹には神呪寺(かんのうじ)があります。このお寺には重要文化財の弘法大師の仏像や、醍醐寺、観心寺とともに日本三如意輪の一つといわれる如意輪観音像があります。

また周辺には甲山を中心に、仁川ピクニックセンター、北山緑化植物園、甲山森林公園などが広がっています。

そのほかにも、甲陽園、甲東園など甲山を中心とする地名が存在します。

六甲山系とは

兵庫県の西宮市から神戸市垂水区にかけて東西約30数キロにわたってのびる山地です。南北の幅は5~10キロほどの細長い山地で、神戸市を中心に阪神地区にまたがり、海(大阪湾)と並行して横たわる天然のランドマークでもあります。

六甲山の自然

六甲山の大部分は花崗岩でできています。その切り出された石は、地元の地名である御影の名前をとって御影石とも呼ばれるようになったのです。

現在は緑豊かな六甲の自然も、実は長い伐採の歴史により、一時はほとんどがハゲ山化していたそうです。これによって土砂災害が発生するようになったため、砂防を目的とした広葉樹を中心とする緑化事業が行われました。そのおかげで、現在のような緑を取り戻すことができたのです。

「六甲おろし」とは、冬場に六甲山の北側から季節風が吹き下ろすことを言います。山を越えて吹き降ろしてくる風は乾燥して強く冷たい風となります。
「六甲おろし」という歌がありますが、「阪神タイガース」の応援歌で、本当は「阪神タイガースの歌」というそうです。甲子園の野球シーズンでは海から吹く浜風はよく聞きますが、実際に六甲おろしが吹くのは冬場なので、プロ野球シーズン中に吹き降ろすことはないようです。

近代登山発祥の山

日本では山は信仰の対象であり、スポーツとして山に登るということは、明治になるまでありませんでした。

いわゆるスポーツ登山、つまり西洋式登山は、1874年に、ゴーランド(ガウランド)、アトキンソン、サトウの三人の外国人パーティが、ピッケルとナーゲルを用いた近代登山を六甲山で行ったのが日本最初といわれます。ガウランドは北アルプスの槍ヶ岳や穂高連峰に登り、「日本アルプス」の命名をした人物として知られています。

これによって日本最初の山岳会が登場し、また岩山である六甲山を活動の場としてロッククライミングを紹介するなど、日本の近代登山発祥の山となったのです。

六甲山縦走

日本の近代登山の歴史に名を刻む、加藤文太郎ゆかりのコースとして知られます。
六甲山の東西に長い山系を縦走する登山コースで、須磨から宝塚までの約56キロという長いルートです。ちなみに加藤文太郎はほぼ毎週のように日帰りで往復していたそうです。この全山縦走コースを歩く大会も毎年開かれています。

加藤文太郎は新田次郎の「孤高の人」で紹介される登山家です。

孤高の人 (上巻) (新潮文庫) 孤高の人 (下巻) (新潮文庫)

その他

六甲山については、そのほかにも伝説や見どころがたくさんあります。ここでは六甲山系全体について紹介しましたが、別の記事で六甲山の山上にある施設など紹介していますので、ご覧ください。 ⇒ 六甲山(旅の雑学)

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コメント

  1. 三四郎 より:

    なんということでしょう

    その通りです

    上高地にバスツアーで行った時にバスガイドさんに説明してもらったというのに

  2. kabocha より:

    上高地の石碑とは、ウォルター・ウェストンのレリーフのことだと思います。
    ウェストンは南アルプスの命名者だそうです。

    ゴーランド(ガウランド)は「日本アルプス」の命名をした人ですが、別人ですね。大阪の造幣局を作るときに指導したお雇い外国人だったと、どこかで見た記憶があります。

    私は山は好きですが、野球は苦手ですw

  3. 三四郎 より:

    ガウランドという人は上高地に石碑がある日本アルプスを命名したという方ですかね

    偉大な方ですね

    六甲おろしの本当の曲名が阪神タイガースの歌とは知りませんでした

    そのまんまですね